湘南お天気相談所
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ラジオは聞ける?



 感動的でしたねえ「愛と青春の旅立ち」(^○^)。

 矢野予報官を始めとして5人を送る会の行われていた会場は、気象庁の講堂です(実物です)。ここでは気象記念日(6月1日)の式典や、各種会議などが行われます。例年、気象庁では4月1日付けの人事で異動するのが普通ですので、その歓送会もここで行われます。今年は有珠山噴火のため、中止になりましたが。

 この講堂は気象庁が行う大規模な記者発表の会場にもなっていて、気象庁職員にもあまり知られていませんが、壁にはNHKを初め各民放東京キー局の放送機材が収納されています。以前はしばしば台風中継に使われていて、ここで主任予報官などがテレビ局にいるアナウンサーと掛け合いで台風についての防災事項を伝えていました。(最近はほとんどそういう放送はなくなりましたが)。

 矢野予報官が座っていたステージの裾には、各放送局が持ってきた台風位置を示すためのボードやボードに張るための暴風域を示す円が置いてあったりします。

 また、この講堂が最も活躍する(^_^;)と思われるのが駿河湾を震源とする「東海地震」ですが、このときには記者が講堂からあふれることが考えられるため、講堂のステージの模様を玄関ロビーで見られるようにテレビカメラが設置されています。

 このテレビカメラのコントロールや照明、音声などの機材のスイッチが設置されているのが田口君と須藤君がいた講堂の後ろの部屋です。ラジオの音声が講堂に流れてくれば、ここしかないので、すぐに総務課の誰かが気づくでしょうから、ドラマのようにいつまでも長々と流れることは無いでしょう(^_^;)。

 ジュネーブのWMO(世界気象機関)へ異動に関連するシーンには、もうツッコムことが沢山ありすぎて…(^_^;)。あの、研修していた外国人は何でしょう?気象庁職員ではないでしょうし、WMOの職員であれば日本にいないでしょうし。

 それに、5人も海外に送ることになっていますが、どこに行くんでしょう?

 気象庁や気象研究所からは、海外への出張は年間何人も行きますが、異動となるとまずありません。

 そもそも、7月1日に異動なんかされたら予報課では大変です。4月1日より前に異動が分かっていれば、予報当番からはずして普通の9時〜5時の仕事に変え、7月1日以降に影響を及ぼさない仕事につける事ができますが、6月になってF当番が7月から一人いなくなるなんてことになったら・・・

 7月〜9月は国家公務員が3日間夏休みを取ることができる期間です。気象庁でも、皆が交代で夏休みを取ります(全員一斉には当然のことながら取れません)。また、このシーズンは台風シーズンでもあります。基本的に予報担当者が足りなくなる時期です。

 更に、予報官はただ毎日予報を出しているだけではなく、全国予報技術検討会とか、気象大学校での研修とかの別の業務を持たされています。それが7月に突然一人欠けるということになると、かなり支障が出ます。

 よそから誰かを持って来れば良いと思われるかもしれませんが、今までF当番をしたことがない人を連れてきていきなり当番に入れるというのは無理です。1ヶ月ほど練習期間をおけば出来ますが、上に書いたような事情でそれは現実的では無いでしょう。そうすると、以前F当番を経験した事がある予報課の予報官を持ってくることになって・・・結果として、私がA当番に入ることになるのかな?(^_^;)

 全く迷惑な人事です(ーー;)。

 さて、これで最終回ですので、今までツッコミ漏れした点と掲示板に書かれていてこちらでは書かれていない点について書きます。

 さて、これで「天気予報の恋人」のドラマも終わりですし、それに対するツッコミもこれで終わりです。短いあいだでしたが、沢山の皆さんに見ていただいたようで、私としてはとても喜んでいます。

 この「湘南お天気相談所」の他のページは、比較的固い内容ばかりなのに、柔らかいこういうツッコミのページを作ったのは以下のような理由です。

 気象に関するホームページを私が作ったそもそもの動機は、気象に関する基本的な知識を広く知って欲しいというところにあります。昨年の丹沢の事故を例に出すまでもなく、基本的な気象の知識を知らないために命を失うことさえあることに、気象を仕事とする者として耐えられないものがあります。

 同様の考え方に基づき、気象庁や気象学会、その他の色々な機関も気象の知識を詳しく説明するページを作っていますが、そもそもこれらのWEBページにアクセスしてもらわなければ何にもなりません。

 今回の「天気予報の恋人」は、気象に関心のある人達ばかりでなく、ドラマや出演者に興味のある人が見ることを期待できましたので、そのような人達が私をページを見て少しでも気象に興味を持っていただければ良いなと考えました。
 今回のドラマをきっかけに天気に少しでも興味を持ち、私のページを通じて天気に関する理解が進めば、私としては非常にありがたいところであります。

 本当に、沢山の方に見ていただきまして、ありがとうございました。「湘南お天気相談所」はまだまだ続きます。気が向いたらまた遊びに来て下さい。


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