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雲の状態種類表(その3)

層積雲,層雲,積雲および積乱雲の状態


 
 地上気象観測通報においては,雲の種類と雲量(全天にしめる割合)を通報することになっています。雲の種類は,高度別にその高度で最も量の多い雲の種類を数字で通報します。
 このページにはこの雲の分類の写真を掲載しました。写真は気象通報を行う船舶向けに配布されている「雲の状態種類表」,説明文は「地上気象観測指針」のものを掲載しました。
 2枚の写真が掲載されているもののうち,下段は私が撮影したものです。



Cl−1
 へん平な積雲
 発生初期または消散期のほとんど鉛直に伸びていないへん平なCu(頭はいくぶん丸みがあってもよい)または風によってCuからちぎれて流されたCu(ほつれている)で,雲に陰があり,晴天時によくみられる。
Cl−1


Cl−2
 並またはそれ以上に発達した積雲

 通常,雲の頂部はドーム状または塔状に盛り上がっている。同一の雲底高度ならば他に平坦なCuまたはScがあっても良い。
Cl−2 Cl−2_2


Cl−3
 無毛状の積乱雲(積雲,層積雲または層雲を伴っていても,いなくてもよい)

 単独かまたは,二つ以上のCbでもよいが,いずれも雲の頂部が少なくとも明確な輪郭とか,カリフラワー状の外観が消失しているが,はっきりした繊維状またはすじ状の外観が現れていない初期のCbである。また,降水を伴うことがある。
Cl−3 Cl−3_2


Cl−4
 積雲から変化してできた層積雲,他に積雲があってもよい

 このScは通常次のような過程で現れることが多い。
  1. Cuが鉛直上方に発達する過程で安定層に達し,それ以上の発達を拒まれて横に広がってできる場合
  2. 上空の強い風のシアーによって,Cuの上部が広がってできる場合
  3. 夕暮れになり対流が弱まって,Cuの上部が平らになってできる場合

Cl−4


Cl−5
 積雲から変化した層積雲以外の層積雲

 Scは半透明および不透明または二重の層などの片または層状の雲で,形状はモザイク状,ロール状,レンズ状および塔状のScを含むが,塔状のScに関しては,塔状の発達過程が並または雄大なCuと同じ程度に発達しているときは除かれる。
Cl−5 Cl−5−2


Cl−6
 安定気層の中で発生する層雲

 灰白色で一様な雲底を持つ霧状の雲である。Stは時にはちぎれ雲の形で現れることがある。この雲からの降水は霧雨,霧雪などがある。雲層が薄い場合などは太陽や月が透けて見えることがある。。
 Cl−6


Cl−7
 悪天時のちぎれた層雲または積雲

 灰暗色をした不規則な形をし,通常,Nsまたは比較的低いAsの下に降水によってできる雲で,足早に移動するのが普通である。悪天時のちぎれ雲はしばしばCbまたは降水の起きているCuの底にも見られる。通常降水を伴うが,降水の性格は母雲の種類による。時に,ちぎれ雲は全天に広がり母雲をおおい隠すことがある。
 Cl−7


Cl−8
 層積雲(積雲から変化したものでない)と雲底高度の異なる積雲との共存

 CuがScの下にあっても,また上にあってもよい。Cuが発達し,Scの雲底に達していても,また突き抜けていてもよい。
 Cl−8


Cl−9
 多毛状の積乱雲

 Cbの上部が明らかに繊維状をしていて,しばしばかなとこ状の形を示す。無毛状のCbまたはCu,Sc,Stあるいは,ちぎれ雲と共存していてもよい。多毛状のCbは,時には一部が広がって,母雲から離れ始め,独立に分類することができる。
Cl−9 Cl−9_2


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