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予報官はおしゃれ？

　４時に出勤してきたらすぐに引継ぎして、夜勤の作業を始めなくちゃだめでしょうに、屋上でたそがれてる暇はありませんよ＞矢野予報官

　田口君と郁ちゃん、今度は河口湖測候所へ出張。これまたいったい何をしに行くのかもわかりませんが、それも車で行くというのが分かりませんねえ。さらに、まるで山に登るような格好をして。
　予報課の職員が出張するとしたら技術指導か業務打ち合わせでしょうから、あんな格好は必要ありません。河口湖測候所って、そんな山の中にあるわけじゃありませんし。

　矢野予報官が原田早知に約束をすっぽかされたのが６月７日（水)。その翌日か翌々日金子祥子はエレベーターに閉じ込められますが、（「午後のシンデレラ」のある日なので平日でしょう）、矢野予報官は屋上でのんびり過ごしてたと思ったら、金子祥子と会う約束をしています。
　６月８日と９日は、年に１度の全国予報課長会議が開かれていて、今後の気象業務をどうするかという重大な議題について、全国の予報中枢の予報課長が集まって真剣な議論をしていたんですが、そんなこともお構いなしの行動。まあ、人生の重大事ですから、仕事のことなんかどっか行っちゃったんでしょうがねえ(^_^;)。

　ところで、週明けの６月１２日（今日だ！）、矢野予報官は予報当番に入って会報に出席しています。第５話で書きましたが、矢野予報官の１年間の勤務が分かるのですが、５月８日に夜勤明けであれば、６月１２日は夜勤のはず。おかしいですねえ。

　この会報で矢野予報官が「オンフレ」と言っていますがこれは「温フレ」つまり「温暖不連続線（温暖前線）」のことです。このあたりのセリフは本物っぽいですねえ(^_^;)。

　今回は矢野予報官の持ち物と服装について。

携帯電話
　このドラマでは携帯電話で話すシーンや、携帯電話が通じないシーンなど、携帯電話が有効に使われています。矢野予報官が持っているのは折りたたみ式のｉモード（人気の機種で品薄だそうです）。今どき携帯電話なんて誰でも持っていると思われるでしょうが、予報課では意外なほど普及していません。台風の臨時編成に呼び出されるのがいやというわけではないでしょうが(^_^;)。
　職場に２４時間電話が通じるためなのか、友達がいないのか…(^_^;)
パリッとしたスーツ
　気象庁は大手町の外れにあります。周りには三井物産や丸紅、住友商事などの一流企業。銀行なども多くあります。そんなところにあるのに、実は気象庁の人間はあまり冴えない格好をしています(^○^)。若い世代はそうでもないですが、特に私の世代近辺から上はおしゃれとは無縁かも。
　その点、矢野予報官はいつもパリッとしたスーツを着こなしていて、予報官としては珍しいタイプです。普段着も何気なく着こなしていますが、ああいう格好はなかなかできません。センスの良い奥さんにかなり仕込まれたのでしょうか。
　昭和３０年代に大阪管区気象台長となりラジオなどにも出演して「お天気おじさん」として親しまれた大谷東平という人がいます。この人の随筆に以下のような内容の一節があります。
　「出張して全国を回っていると、駅についてぐるっと見まわしただけで誰が自分を迎えに来た測候所の職員か分かるようになった。測候所の職員は、ワイシャツのすそがズボンから出ていて、ネクタイはきちんとしまっておらず、靴ではなくチビた下駄を履いている。」
　さすがに、現在はここまでひどくないですが、この一節を読んだ嫁さんにはバカ受け(ｰｰ;)でしたから、たぶん通ずるものがあるのでしょう。理科系の人間に多い「おしゃれしたって何にもならない」という考えが強いのかもしれません。

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